TOEIC勉強法

TOEICテストとは？

TOEIC（トーイック）とはTest of English for International Communicationの略称で、 英語のコミュニケーション能力を幅広く評価する世界共通のテストです。

TOEICテストの最大の特徴は合格不合格ではなく、受験者の能力をリスニング5点~495点、 リーディング5点~495点、トータル10点~990点のスコアで評価することです。

そのスケールは常に一定であり、受験者の能力に変化がない限りスコアも一定に保たれます。 これにより、受験者は正確に現在の英語能力を把握できたり、 目標とするスコアを設定したりすることが可能です。

現実のコミュニケーションに近いテスト

＊実際のコミュニケーションで必要とされる英語能力を評価するために、現実に即した状況や設定をテスト上でも再現しています。

＊発音は米国、英国、カナダ、オーストラリア（ニュージーランドを含む）です。

＊「要点」「推測できる」といった能力に加えて、言語運用能力の基礎をなす文法、語彙、音声識別能力などを幅広く測定し、基礎能力があってこそ持ちうる高いレベルでの能力も評価できるように設計されています。

＊題材には一般的な、またはビジネスでのコミュニケーションの場合が採用されており、特殊なビジネス英語の知識を必要としたり、その国の歴史や文化に関連する固有の事象がわからなければ解答できなかったりする問題などはありません。

問題形式

＊問題はリスニングセクション Part 1 ~ Part 4（45分間１００問）と、リーディングセクション Part 5 ~ Part 7（75分間100問）から成り、2時間で200問に答えます。途中、休憩はありません。

＊リスニングセクションは会話やナレーションを聞いて設問に答えます。リーディングセクションは印刷された問題を読んで設問に答えます。

＊テストは英文のみで構成されており、英文和訳、和文英訳といった設問はありません。

＊マークシート方式の一斉客観テストです。

＊注意：テスト中、問題用紙への書き込みは一切禁じられています

Part 1 　写真描写問題　10問
写真を見ながら四つの説明文を聞いて、写真の内容を正しく描写されているものを一つ選びます。
問題用紙に印刷されているのは写真のみで、説明文は印刷されていません。
流れてくる説明文をしっかり聞き取って答えましょう。
写真はすべてモノクロ（したがって、色に関する描写はありません）で、回によっても異なりますが 10問中7〜８問が、人が何かをしている様子を写した人物写真で、2〜3問がモノや風景の写真です。
ロケーションは、会社、家庭、レストラン、路上、建設現場、公園、海などさまざまですが、 内容は、普段の生活の中で目にするシーンばかりです。

Part 2 応答問題　30問
相手からの短い問いかけを聞いて、三つの選択肢の中から、正しい返事を一つ選びます。
「今度の会議はいつですか？」「。。さんのプレゼンどうでしたか？」といった仕事関係の内容が 中心ですが、「今日外でランチしようよ」「この部屋暑いね」といったオフィスでの雑談や、 「ご注文はお決まりですか？」「こちらのお店に地図は置いていますか？」といったオフィス以外の シチュエーションでの問いかけに対して、自然な会話になる答えが正解になります。
ほかの六つのパートはすべて4択ですが、このパートだけ3択です。

Part 3 会話問題　30問
Part 3は、2人（主に男女、たまに男同士女同士）の会話を聞いて、 その内容についての質問に答える会話問題です。
まず、25〜40秒程度の会話が流れます。それが終わると、「会話の場所はどこですか？」 「何についての会話でしたか？」など、一つの会話について三つの質問が読み上げられ、 それぞれ（A）（B）（C）（D）四つの選択肢（選択肢は読まれません）の中から正しい答えを選んで マークします。質問と選択肢は問題用紙に印刷されていて、それを読んで解答します。
なお、会話と質問の読み上げは1回きりです。会話のシチュエーションは、オフィス、 ホテル、レストラン、路上、電話越しなどさまざま。
「レポートの提出期限の確認」や「会議の予定変更」といったビジネスに関する話題から、 「ホテルや空港での予約」などの日常会話もあります。

Part 4 説明文問題　30問
Part３が「2人の会話」なのに対し、Part ４は「1人のトーク（語り）」という点だけの違いで 出題形式は同じです。トークの長さはほとんどが30秒から40秒程度です。
トークのシチュエーションは、多少のバリエーションはもちろんありますが 以下の五つに分けることができます。
�@社内アナウンス　�A公共アナウンス　�B広告　�C人物紹介　�D留守電、自動応対 教室で模擬試験を行うと、600点を目指すレベルの場合、Part３よりもPart４の方が 比較的点数は取れます。
Part３では2人の人物が登場するため、人物関係がつかみづらく 聞いているうちにどっちが誰だかわからなくなってしまうケースがあるのに対し Part４では、話をするのが1人なので、状況がつかみやすいのです。

Part 5 短文穴埋め問題　40問
Part５は文章を読んで空所を埋める「穴埋め」問題です。短い文の中に空所が1か所あって 四つの選択肢の中から正しいものを入れて文を完成させます。
Part５を含むTOEICリーディングセクションで出題される文の内容は、ビジネスに関するものが中心。
「売上」「営業」「マーケティング」「宣伝」「契約」といった内容が主ですが、難しい専門用語や 「マーケティングにおける４Pとは何か？」といった専門分野の知識がないと解けないようなものは 出題されません。

Part 6 長文穴埋め問題　12問
Part６は、TOEICのすべてのパートの中で最も影が薄く、「Part６が好きだ」という方を ほとんど見たことがありません。
Part６の人気がない最大の理由は、その個性の薄い問題形式にあります。
100ワードほどの長さの手紙やメール、お知らせといった文章の中に空所が3か所あって そこを埋めるのですが、「Part５が単にちょっと長くなっただけ」なんです。
もちろん、わざわざ別のパートにしているわけですから、Part５とまったく同じというわけではなく 12問のうちの4〜5問は、前後の文も読んで解くタイプの問題が出題されます。

Part 7 読解問題　48問（1つの文書：28問、2つの文書：20問）
Part７で出題されるのは、社内メールや求人広告、お客様からの手紙、セミナーの案内、新聞記事など 皆さんがもし英語圏で仕事をしていたとしたら、普段の生活の中で目にするような文書のみです。
このパートの問題には、以下の2種類があります。

�@一つの文書（シングルパッセージ）を読んで解くタイプの問題（合計28問）
�A二つの文書（ダブルパッセージ）を読んで解くタイプの問題（合計20問）

シングルパッセージの問題は、短いもの（100ワード程度）から長いもの（300ワード程度）まで 全部で9文書出題されます。
ダブルパッセージの問題は、全部で4セット（問題数は1セットにつき5問）出題されます。
基本的には、後ろのほうに行くにしたがって文が長くなり、内容も難しくなります。

TOEIC Test初心者の方は、テストの全体概要を理解するために、いわゆる総合対策本を一冊購入しましょう。
初めて受験する方にお勧めの総合対策本は「初めての新TOEICテスト　全パート総合対策」（アルク出版）です。

総合対策本をひと通り学習したあとで、実際にテストを試してみましょう。
「TOEICテスト　新公式問題集Vol.５」がよいでしょう。

この問題集は、発行元がETS（TOEIC Testを制作している会社）なので、 内容が本番のテストにそっくりに作られているのが特徴です。

また、解答の解説もとても丁寧なので、この問題集だけを使った勉強法を 推奨する専門家もいるくらいです。

さらに、公式問題集を試した結果　確認できた自分のレベルや弱点を考慮して 参考書を入手し、弱点を克服しましょう。
例えば、Part 5の文法の克服には「新TOEIC TEST　英文法　出るとこだけ！」（小石優子　著） などがあります。